相加相乗平均の不等式:理解をカードゲームで深めよう

2026年5月5日火曜日

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はじめに

本サイトの目玉は、下のカードめくりなので、適当に楽しんでいってください。

思いつかないと、ほぼ確実に詰まる不等式があります。第1弾は正の代数の最小値問題などで活躍する相加相乗平均です。 実はそれほど実質的な形、パターンは多くないようです。 参考として2乗平均(二乗平均平方根)と相加平均の関係(RMS-AM不等式)」が含まれていますがご容赦を頂戴できれば幸いです。(不等式7)

相加相乗平均カードめくりゲーム

間違えても、計算の仕方と答えの説明がでるので、そのうち、覚えられます。

下のカードを全部めくってから、上のカードをめくる方法を奨めます。

左辺≧右辺です。

出題不等式一覧(相加相乗平均)

  1. \( \displaystyle x + y \ge 2\sqrt{xy} \)
    【ヒント】2変数の相加相乗平均の基本形です。\(x>0, y>0\)のとき成り立ちます。(等号成立:\(x = y\))
  2. \( \displaystyle x + y + z \ge 3\sqrt[3]{xyz} \)
    【ヒント】3変数の基本形です。入試では右辺の3乗根を消すために全体を3乗した形で用いられることが多いです。(等号成立:\(x = y = z\))
  3. \( \displaystyle a^2 + b^2 \ge 2ab \)
    【ヒント】2次式の評価です。\( (a-b)^2 \ge 0 \) から作れるため、実数全体で成立する強力な基本変形です。
  4. \( \displaystyle \frac{a}{b} + \frac{b}{a} \ge 2 \)
    【ヒント】逆数同士の和の評価です。分数式の最小値を求める際の最初の手駒となります。(等号成立:\(a = b\))
  5. \( \displaystyle (a+b)(b+c)(c+a) \ge 8abc \)
    【ヒント】それぞれのカッコの中で個別に相加相乗平均を適用し、それらの辺々を掛け合わせる医学部頻出のテクニックです。(等号成立:\(a=b=c\))
  6. \( \displaystyle x + y + \frac{1}{xy} \ge 3 \)
    【ヒント】3変数の相加相乗平均への応用です。3変数の積が1となるように仕組まれています。(等号成立:\(x = y = 1\))
  7. \( \displaystyle \frac{x^2+y^2}{2} \ge \left(\frac{x+y}{2}\right)^2 \)
    【ヒント】2乗の平均と平均の2乗の関係を示す不等式です。コーシー・シュワルツの特殊なケースとしても証明できます。
  8. \( \displaystyle x^4 + y^4 + 2 \ge 4xy \)
    【ヒント】式を \( x^4 + y^4 + 1 + 1 \) と見なして4変数の相加相乗平均を適用する、極めて高度な定数調整のテクニックです。

7の不等式の相加相乗平均での解釈

この式が「相加・相乗平均」のカテゴリに混ざりやすい理由としては、$x^2 + y^2 \ge 2xy$ (これは $x^2, y^2$ に相加相乗平均を用いた形です)の両辺に $x^2 + y^2$ を足して $2(x^2 + y^2) \ge (x + y)^2$ と変形することで簡単に導出できるため、相加相乗平均の「応用系・派生系」としてセットで紹介されることが多いからです。

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