はじめに
数式だけを見るとイメージしにくい「イェンセンの不等式」。この記事では、その直感的な意味を視覚化して、スッキリと理解するための企画をお届けします!
イェンセンの不等式の一般形は、関数 $f(x)$ が凸関数(下に凸・谷の形)であるとき、次のように表されます。
$$ f\left( \sum_{i=1}^{n} \alpha_i x_i \right) \le \sum_{i=1}^{n} \alpha_i f(x_i) $$(ただし、$\sum_{i=1}^{n} \alpha_i = 1 \quad (\alpha_i \ge 0)$)
シグマや文字がたくさんあって難しそうに見えますよね。でも安心してください。初学者の学習や実際の大学入試で頻出するのは、この変数の数が「2点」または「3点」で、かつ係数 $\alpha_i$ が均等($\frac{1}{2}$ や $\frac{1}{3}$)なケースがほとんどです。
これをグラフ上の図形として捉えると、実はとてもシンプルになります。
-
2点のとき
グラフ上の2点を結んだ線分の「中点」と、その真下(または真上)にある「グラフ上の点」の高さ比べ。 -
3点のとき
グラフ上の3点を結んでできる「三角形の重心」と、その真下(または真上)にある「グラフ上の点」の高さ比べ。
このように、直線の「橋」や三角形の「面」が、「関数のカーブ」に対してどのような位置関係にあるかをイメージできるようになれば、複雑な不等式も直感的にスッと腹に落ちるはずです。
以下に、点を自由に動かしてグラフと図形の関係を確かめられる「2点シミュレーター」と「3点(重心)シミュレーター」を用意しました。数式が視覚的にどう振る舞うのか、ぜひ実際に動かして遊んでみてください!
2点でのイェンセンの不等式のシミュレーター
2点でのイェンセンの不等式のシミュレーション
2.0
8.0
【 凡例・式の意味 】
- ● { f(x1) + f(x2) } / 2 (直線の真ん中の高さ)
- ◯ f( (x1 + x2) / 2 ) (グラフの真ん中の高さ)
3点でのイェンセンの不等式のシミュレーター
3点でのイェンセンの不等式(重心シミュレーション)
【 凡例・式の意味 】
- ● { f(x1) + f(x2) + f(x3) } / 3 (三角形の重心の高さ)
- ◯ f( (x1 + x2 + x3) / 3 ) (重心の真下/真上でのグラフの高さ)
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